本作を唯一無二の存在たらしめている要因の一つが、長年椎名林檎のパートナーを務める斎藤ネコによる圧倒的なオーケストレーションだ。従来のJ-POPの文脈からはみ出し、本格的なビッグバンド・ジャズの編成を贅沢に導入したサウンドメイクは、音楽産業全体に大きなインパクトを与えた。
総勢30名を超えるトップミュージシャンがスタジオに一堂に会し、一発録りに近い緊張感の中で刻まれたスウィング感。管楽器のダイナミックなアンサンブルとストリングスの繊細なラインが交錯する様は、まさに日本のポピュラーミュージックの金字塔と呼ぶにふさわしい。