牡蠣ご飯の仕上がりを左右する最大の関門が「下処理」です。水洗いだけで済ませてしまうと、ひだの奥に溜まった微細な汚れや酸化した脂質が残り、不快な生臭さの原因となります。
食品科学の観点からも最も推奨されるのが、片栗粉を使った吸着洗浄法です。
ボウルに生牡蠣を入れ、牡蠣1パック(約150g〜200g)に対して片栗粉大さじ1、塩小さじ1/2を振りかけます。指先で優しく円を描くように撫で回すと、みるみるうちに片栗粉が灰色〜黒色に変色していきます。これが臭みの元となる微粒子や雑味です。その後、3%濃度の塩水(水500mlに対して塩大さじ1程度)を張ったボウルの中で2〜3回水を替えながら手早くすすぎ、キッチンペーパーで水気を丁寧に拭き取ります。真水で長時間洗うと浸透圧で牡蠣が水っぽくなり旨味が抜けてしまうため、必ず塩水を使うのが鉄則です。
さらに、加熱時に加える酒とたっぷりの千切り生姜が、臭み成分であるトリメチルアミンを揮発・マスキングさせ、爽快で上品な香りに昇華させます。