二人の関係性を語る上で決して外せないのが、日本テレビ系「火曜サスペンス劇場」で絶大な人気を誇った『小京都ミステリー』シリーズだ。1989年から2001年まで全30作が放送されたこの名作で、片平はフリーライターの柏木尚子、船越はその相棒であるカメラマンの山本克也を演じた。
地方の美しい街並みを舞台に、事件の謎を解き明かす旅路。劇中で見せる二人の軽妙な掛け合いは、まるで長年連れ添った夫婦や恋人同士のような自然さに満ちていた。ロケ現場で培われた阿吽の呼吸が、ドラマの枠組みを飛び越えて視聴者に届いていた証拠だ。
「克也!」「尚子さん!」と呼び合う姿は、当時のサスペンスドラマファンにとって日常の原風景だった。このシリーズの大ヒットこそが、二人の「夫婦像」を決定づけた原点である。