時代が巡り、彼が作り上げた立ち姿は新たな形で後世に受け継がれることとなった。映画監督の庵野秀明が手掛けた『シン・ウルトラマン』において、巨人のCGモデルの骨格として選ばれたのは、他ならぬ1966年当時の古谷の体躯だった。
成田亨が描いた本来のウルトラマンのデザイン――背ビレがなく、カラータイマーもなく、極限まで削ぎ落とされた美しいライン。それを三次元で完璧に体現できた人間は、歴史上、彼一人しかいなかった。最先端のCG技術を用いながらも、その根底に流れているのは半世紀以上前に一人の俳優が見せた肉体のラインと立ち振る舞いであるという事実は、特撮映像業界における身体表現の重みを改めて証明した。