沖縄本島を中心に独自の店舗網を広げる株式会社ビッグワン。大手流通グループが離島市場へ攻勢をかけるなか、この沖縄ローカルチェーンが熱烈な支持を保ち続ける背景には、創業期から培われた独自の商売哲学がある。かつて代表を務めた照屋勝武氏をはじめとする歴代の仕掛け人たちが貫いてきたのは、教科書通りのチェーンストア理論とは真逆を行く「現場の嗅覚」だ。
整然と整理された棚割りよりも、宝探しのようなワクワク感を優先する。それがこのディスカウントストアの流儀だ。洗練とは程遠い手書きPOP、天井近くまで積まれた段ボールの山、そして突如現れる破格のスポット商品。小売業の原初的な快楽が、店内中にぎっしりと詰まっている。