情報過多の時代を生き抜くために、私たちは心に強固なフィルターをかけている。ノイズを排除し、自分にとって心地よい情報だけを取り込む。しかし、そのフィルターこそが、新たな感動との出会いを阻む壁になっているのも事実だ。
時には、全く興味のなかった分野の音楽に触れてみる。あるいは、偶然見かけた名もなき誰かの言葉に立ち止まってみる。そうした「予期せぬノイズ」がフィルターをすり抜けたとき、自分でも気づかなかった心の弦が激しく震え出すことがある。言葉の意味を正しく理解すること、および自分の心に無駄な余白を残しておくこと。それこそが、この慌ただしい世界で人間らしく生き続けるための、ささやかな、しかし確かな知恵なのだ。 (出典: 琴線 に 触れる と は(Yahoo!ニュース))