「ハードチーズなら、カビが生えた部分だけを深さ1cmほど大きく削り取れば残りは食べられる」という知識が広く知られています。これは国際的な食品安全機関(米国農務省・USDA等)でも示されている基準ですが、適用できるのは水分活性が極めて低い「長期熟成の超硬質チーズ(パルミジャーノ・レッジャーノや熟成チェダーのブロック)」に限られます。
水分含有量が多いフレッシュチーズ(モッツァレラ、カッテージ、リコッタ)やクリームチーズ、薄くスライスされたプロセスチーズ、シュレッドチーズにおいてピンクや赤の変色が発生した場合、目に見えない菌糸や細菌がすでに全体へ張り巡らされています。一部分をスプーンで取り除いたとしても内部汚染は防げません。水分が多いチーズの変色は、即座に「全量破棄」が鉄則です。
また、「天然着色料のアナトーは体に悪い」という根拠のない噂が一部の自然派志向コミュニティで語られることがありますが、これも明確な誤認です。アナトー色素は数百年にわたり世界中で安全に食されてきた歴史があり、極めてアレルギーリスクが低い安全な植物抽出成分です。