ネット上には「チンゲン菜は比較的虫がつきにくい」という情報がある。これは完全な誤りではないが、秋まきに限った話だと理解すべきだ。アブラナ科であるチンゲン菜は、アブラムシ、コナガ、アオムシ、ヨトウムシなど、アブラナ科を好む害虫の格好の標的になる。特に春から夏にかけての栽培では、無防備だと葉が網目状になる「レース化」が一晩で進行する。
農家の実践知を伝えるマイナビ農業の記事でも、チンゲン菜の栽培で最も重要なのは「虫に負けないこと」と明言されている。防除の基本は播種直後からの防虫ネット(目合い1mm以下)と、周囲の雑草除去、そして黄色や青色の粘着トラップによる早期発見だ。ネットを張っていても、隙間から侵入したコナガの幼虫が葉に潜り込むことがあるため、週1回の葉裏チェックは欠かせない。
ここで見落とされがちなのが「肥料」との関係だ。窒素過多になると葉が柔らかく育ち、害虫の食害を受けやすくなる。チンゲン菜の肥料は、元肥主体で栽培期間中はほぼ不要。追肥する場合も液肥を薄めに1回与える程度で十分だ。「肥料をあげれば育つ」という発想が、むしろ虫を呼ぶ原因になる。