「チバリーヒルズ」の通称で一世を風靡したワンハンドレッドヒルズは、1980年代後半のバブル経済絶頂期に東急不動産によって開発された。1区画あたりの敷地面積は500坪から1000坪を超え、建築された住宅はいずれもプールや広い庭園、数台分のガレージを備えたプール付き大邸宅ばかりだ。発売当時の分譲価格は数十億円に達し、まさに日本版ハリウッド・ビバリーヒルズを目指した挑戦的なプロジェクトだった。
しかし、バブル崩壊とともに地価は急落。都心部からのアクセスの悪さも災いし、売れ残りや空き家が相次ぐ事態となった。芸能界や実業家がこぞって購入したという噂ばかりが先行した結果、「誰が住んでいるのか」という好奇心が膨らみ、いつしか日本一有名な俳優の名前が引き合いに出されるようになった歴史的経緯がある。高級不動産としての規格外なスケール感が、スターの存在感と不可分に結びついた典型例と言えよう。