煙草を巡る社会の視線の変化は、映像コンテンツの文脈からも読み解くことができる。たばこ業界のロビイストを風刺的に描いた映画『サンキュー・スモーキング』は、情報操作や個人の選択を巡る滑稽な人間模様を浮き彫りにした名作だ。
また、Netflixなどで配信される最新のドキュメンタリー作品でも、かつて文化の象徴だった煙草がどのようにして公衆衛生の課題へと移行していったかの歴史的背景が克明に記録されている。映画のワンシーンで主人公が格好よく煙をあゆらせた時代から、社会全体の「マナー」や「健康志向」が優先される時代へ。世界的な潮流のなかで、日本における喫煙環境の変化も決して孤立した現象ではないことが理解できる。