「承知」と「了解」は本当にNg?上司や取引先への正しい敬語マナーについての疑問解決ガイドを徹底解説します。

国や学術機関は、この問題をどう捉えているのか。文化庁が設置した文化審議会による文化庁「敬語の指針」(2007年答申)を紐解いても、「了解」という単語そのものが目上の人に使えないという記述は一切存在しない。「了解しました」は「了解」に丁寧語の「しました」を接続した正当な日本語であり、文法的には何ら不適当ではないのだ。

日本語学会などの学会発表や日本語学の研究領域においても、「了解」が目上に失礼とされる根拠は文法的・歴史的には極めて薄いとされている。言葉の辞書的意味や構造から見れば、「了解いたしました」と言えば十分な敬意が含まれているというのが学説上の客観的な事実だ。

しかし、言葉は生き物である。学理的に正しくても、受け手が「失礼だ」と感じる社会的な通念が形成されてしまった以上、現代のビジネスの場では配慮せざるを得ないという複雑なリアリティが存在する。