事態を悪化させている主犯は、公的医療保険に上乗せして徴収される「子ども・子育て支援金」だ。導入当初の想定を超え、給与明細から引かれる金額は年々増加している。この制度の最大の特徴は、子供の有無にかかわらず、すべての現役世代が一律で負担を強いられる点にある。
「給与明細を見るたびに虚しくなる」と語るのは、都内のIT企業に勤める30代の独身男性だ。彼は、自分自身が恩恵を受けることのない手当やサービスの財源を、なぜ自分が支えなければならないのかと疑問を呈する。この「負担の非対称性」が、不公平感という名のガソリンを社会に注ぎ続けている。