物語が核心に迫るにつれ、ファンの間で最も有力視されるようになったのが「ルフィの母親=天竜人(または元天竜人)」説だ。革命軍を率いるドラゴンが、なぜ世界政府をあれほどまでに憎み、打倒しようとしているのか。その原動力は、単なる政治的イデオロギーだけではないはずだ。そこには、個人的な深い絶望や怒りがあったのではないか。
もしドラゴンの妻、すなわちルフィの母親が天竜人の血を引く者であり、世界政府の理不尽なシステムによって命を奪われた、あるいは引き裂かれたのだとしたら、すべての辻褄が合う。海軍の英雄でありながら、天竜人を「ゴミクズ」と呼び嫌悪するガープの態度も、息子の嫁にまつわる悲劇が原因だとすれば納得がいく。ガープがルフィの出自を隠し、海兵ではなく強い海賊に育てようとした(あるいはダダンに預けた)のも、世界政府の魔の手から孫を守るための苦肉の策だったのかもしれない。