かつての悲劇の背景には、担任一人が進路指導の重圧を抱え込むという、職員室の「孤立化」もあった。この課題に対し、同校は学年担任制を事実上のチーム制へと移行させた。一人の生徒を複数の教員で多角的に見守る仕組みだ。
これにより、「担任の思い込み」や「情報の見落とし」を防ぐダブルチェック機能が自然と働くようになった。さらに、教員自身のメンタルヘルス向上にも力が注がれている。定時退勤の推奨や業務の外部委託を進めることで、教員が疲弊せず、目の前の生徒に笑顔で向き合える環境が整えられつつある。教員の心のゆとりこそが、生徒の安全網になるという確信がそこにはある。