産業革新投資機構(JIC: Japan Investment Corporation)は、産業競争力強化法に基づき、2018年9月に発足した官民ファンドです。民間だけではリスクテイクが困難な次世代重点分野に対し、長期・大規模なリスクマネーを供給してオープンイノベーションと産業再編を加速させる役割を担っています。
よく混同されるのが、前身組織である「旧・産業革新機構」との関係性です。2009年に設立された旧機構は、株式会社INCJへと改称され、JICの傘下にぶら下がる形へ再編されました。その決定的な違いは組織のミッションと投資手法にあります。
旧INCJが液晶パネル統合(ジャパンディスプレイ)など「個別企業の救済や事業統合」に深く関与するハンズオン型投資で知られた一方、再編後の親会社であるJICは、民間VC・PEファンドへのLP出資を通じた民間投資市場の厚み付けや、傘下のバイアウトファンド(JIC Private Equity)およびベンチャー投資ファンド(JIC Venture Growth Investments)を通じたグローバル競争力を持つ産業プラットフォームの構築を目指して設計されています。個別企業の救済色を排し、構造改革を促す触媒としての立ち位置を鮮明にしている点が最大の特徴です。