現場のリアルな実態を掴むべく、大手ポータルサイトの掲示板やSNS(旧Twitter・知恵袋)に寄せられた会社員の本音を精査すると、世代や生活環境によって評価が真っ二つに分かれる実態が浮き彫りになりました。
不満派の急先鋒となっているのは、20代後半から30代半ばの中堅社員です。「新NISAで全世界株式インデックスに月5万円積み立てている同期と、財形貯蓄だけで月5万円貯めてきた自分とで、わずか3年で100万円近い資産格差がついていた」「会社の昼休みに資産運用の話題が出た際、財形しかやっていない自分が取り残されているように感じて焦った」という赤裸々な手記が散見されます。
一方で、頭ごなしに否定できないメリットを挙げる声も根強く存在します。「ズボラな性格で普通預金口座にお金があると使ってしまうため、給料日に天引きされて最初から存在しないものとして扱える財形のおかげで結婚資金300万円が貯まった」「会社の制度で数パーセントの利子補給(奨励金給付)があるため、銀行の定期預金よりは遥かに有利」といった証言です。心理的に「使えないお金」を作り出す強制貯蓄としての機能は、金融リテラシーに関わらず一定の防衛効果を発揮しています。
さらに現場で深刻な問題となっているのが、「会社の人事部に解約届を提出するのが気まずい」という社内特有の同調圧力です。特に中小企業や伝統的な日本企業では、総務・労務担当者から「住宅購入の予定があるのか」「なぜやめるのか」と理由を詮索される心理的ハードルが存在し、解約を先送りにしてしまう隠れた要因となっています。