山陽道で重大事故が起きた際、現場周辺はどのような状況に陥るのか。SNS上のドライバーの投稿や、長年山陽道を走り続けるトラック運送関係者の証言を検証すると、ナビ画面の数値だけでは見えない過酷な実態が浮き彫りになります。
山陽道を利用する運送業関係者は、当時の混乱を次のように振り返ります。
「山陽道の広島東から志和の間で大型が絡む追突事故が起きた際、本線上に完全に閉じ込められました。トンネル手前で完全にピタッと止まり、パトカーやレスキュー隊が路肩をすり抜けていくサイレンの音だけが響く。結局、本線上で6時間以上動けず、簡易トイレの持参がなかったら本当に危ないところでした」(長距離幹線輸送ドライバーの証言)
また、冬季特有のリスクについても警戒の声が上がっています。阪神高速藍那ICから山陽道神戸西IC、あるいは広島県中部の山間部区間では、普段雪が少ない地域であるにもかかわらず、急激な寒波によって路面凍結が発生します。
「道路自体の線形が良く走りやすいぶん、冬場に路面が凍結すると一気に事故が跳ね上がります。『瀬戸内だから大丈夫』と夏タイヤのまま走ってきた車がスリップし、それを避けようとした後続車が折り重なるように追突する光景を何度も見ています」(地元ロードサービス隊員の手記より)
さらに、事故通行止めによって強制的に一般道(国道2号バイパスなど)へ流出させられた車が、沿道の地方都市で激しい交通麻痺を引き起こすケースも後を絶ちません。インターチェンジの出口交差点から数キロにわたって動かない「流出渋滞」に巻き込まれ、高速を降りるまでに2時間を費やすという二次被害も日常茶飯事です。