「同じ糖分なら砂糖も異性化糖も変わらないのでは?」と思われがちですが、分子構造と体内での代謝ルートに決定的な違いがあります。
砂糖はブドウ糖と果糖が強固に結合した「二糖類」です。摂取後は消化酵素(スクラーゼ)によって分解されてから体内に吸収されます。一方、ブドウ糖果糖液糖などの異性化糖は、ブドウ糖と果糖が最初からバラバラの状態で混ざり合っている「単糖類の混合液」です。消化管で分解するプロセスを必要としないため、驚くべきスピードで小腸から直接吸収されます。
この急速な吸収が引き起こすのが急激な血糖値スパイクです。短時間で血液中のブドウ糖濃度が跳ね上がると、膵臓から大量のインスリンが分泌され、血管を傷つけるだけでなく、余分な糖を脂肪として溜め込みます。
さらに深刻なのが果糖の代謝経路です。ブドウ糖は全身の細胞でエネルギー源として使われますが、果糖の大部分は肝臓で直接代謝されます。一度に大量の果糖が肝臓に流れ込むと、処理能力を超えた分が中性脂肪へと直接変換され、非アルコール性脂肪肝(MASLD)や内臓脂肪の蓄積、尿酸値の上昇(痛風リスク)を招く直接の引き金となります。