布袋寅泰という音楽家の魂には、常に飢餓感があった。伝説的バンドBOØWYでの爆発的な成功、ソロアーティストとしての圧倒的な存在感、そしてクエンティン・タランティーノ監督の映画『キル・ビル』のテーマ曲に採用された「BATTLE WITHOUT HONOR OR HUMANITY」による世界的な名声。ロックの衝動を抱え続ける男の隣には、常に今井美樹の静かな佇まいがあった。
圧倒的なカリスマ性を放つ一方で、アーティスト特有の繊細さと脆さを抱える布袋。その背中を押し、時にその混沌を受け止め続けたのが彼女だった。異なる音楽的ルーツを持つ二人は、互いに侵食し合わない距離感を保ちながら、独自の表現領域を磨き上げていった。