結論から明確に言えば、「both A and B」が主語に置かれた場合、受ける動詞は100%複数扱いになります。AとBが単数名詞であっても、不可算名詞(数えられない名詞)であっても、この原則が揺らぐことは一切ありません。
試験で最も多くの学習者が失点するのは、直前の単語に引きずられる「近接の一致(proximity rule)」の罠です。例えば、次の2つの文を比較してみましょう。
・誤り:Both Tom and his sister likes classical music.
・正しい:Both Tom and his sister like classical music.(トムも彼の妹も両方ともクラシック音楽が好きだ)
視線が直前の「his sister(三人称単数)」に引っ張られると、無意識に三単現のsを補いたくなります。しかし、主語全体としては「Tom」と「his sister」の2名が存在しているため、代名詞に置き換えれば「They」です。主語がTheyである以上、動詞の現在形に三単現のsが付く余地はありません。be動詞であれば「are」または過去形「were」、一般動詞であれば原形(三人称単数以外の形)を選択するのが鉄則です。
主語と動詞の一致(Subject-Verb Agreement)を問う問題において、「both A and B」は最も基本的ながら、緊張状態にある本番で視覚的な錯覚を引き起こしやすいトラップとして機能し続けています。