ビジネス利用における最大の難所となっているのが、Booking.comインボイス対応の真相です。国内出張で利用した宿泊費を経理へ精算する際、「適格請求書(インボイス)として認められない」と突き返される事例が多発しています。
Booking.comの運営母体は、オランダに本拠地を置く海外法人「Booking.com B.V.」です。日本の国税庁が管理する適格請求書発行事業者登録番号T番号をBooking.com自体が保持していないため、サイト上で発行される事前決済の領収書には「T+13桁の登録番号」が記載されません。
これにより、日本の法人税・消費税法上、事前決済を選択してBooking.com名義の領収書を添付した場合、企業側は原則として仕入税額控除を満額受けることができない事態に陥ります。企業の経理部門がBooking.com経由の国内出張予約を制限する動きを見せているのは、まさにこの税務リスクが理由です。
ただし、同じBooking.comの利用でも、宿泊先ホテルが日本の適格請求書発行事業者であれば解決策があります。予約時に「現地決済」を選択し、チェックアウト時にホテルのフロントから直接、ホテルのT番号が印字された領収書を受け取れば、適格請求書として何の問題もなく経費精算が成立します。
なお、海外出張に伴う海外ホテル予約仕入税額控除に関しては、取引自体が「国外取引(不課税取引)」に該当するため、日本のインボイス制度の枠外となります。海外宿泊の場合は、予約確認書やBooking.com発行の領収書をそのまま提出しても、社内の出張旅費規程に合致していれば税務上問題視される心配はありません。