米山氏の雪かき論を語る上で欠かせないのが、新潟県知事を務めた行政トップとしての実体験です。国内屈指の豪雪県である新潟県において、除雪対策は県民の命に直結する最優先課題であると同時に、財政を圧迫する最大の懸念事項でもあります。
新潟県における年間の除雪費用は、豪雪の年になると県全体で100億円から200億円規模にまで跳ね上がります。道路網を維持し、救急車や物流を止めないための幹線道路除雪だけで巨額の公費が投じられており、自治体の予算には限界が存在します。
知事時代にこうした厳しい財政の現実と向き合ってきたからこそ、米山氏は「無尽蔵に公助(税金)を投入することはできない」という現実を熟知しています。限られた予算の中でインフラを維持するためには、道路などの公道除雪と、個人敷地内の私的除雪の境界線をシビアに引かざるを得ないという知事経験者ならではの危機感が、一連の発言の土台にあります。