表現者が年を重ね、その感性を研ぎ澄ませていくプロセスは、もはやキャリアの晩年を飾る消化試合などではない。ポップ・ミュージックの現場において、それは最もエキサイティングで先鋭的なフロンティアとして機能し始めている。リスナーはもはや表層的な刺激だけでは満足しない。時代を超えて残り続ける音の強靭さと、作り手の魂が宿った真実の言葉を追及し続けている。
熱狂的なムーブメントが過ぎ去ったあとに残るものは何か。デジタル技術がどれほど進化しようとも、人間の感情の揺れや生の体験から生み出される音楽の価値が揺らぐことはない。自らの内面と誠実に向き合い、妥協なき音作りを貫くアーティストたちの挑戦は、これからも音楽シーンに新たな光を照射し続けるだろう。 (出典: mature album(Yahoo!ニュース))