菅氏には3人の息子がいる。彼らもまた、父親の政治的威光を利用することなく、それぞれの道を歩んでいる。長男は明治大学、次男は東京大学、三男は法政大学を卒業し、それぞれ民間企業に就職した。永田町では、首相経験者の子供が秘書官を経て後継者となるルートが「既定路線」とされるが、菅家においてその選択肢は最初から排除されていたようだ。
「政治家は一代限り」。これが菅氏の信念であり、家族に共有されたルールだった。秋田の豪雪地帯でイチゴ農家の長男として生まれ、段ボール担ぎから這い上がった菅氏にとって、地盤や看板を無条件で引き継ぐ「世襲」は自らの美学に反するものだったのだろう。息子たちもまた、その父親の背中を見て育ち、自立した社会人としての道を歩んでいる。