路地裏の本棚を模したダミーの扉、あるいは特定の暗号キーをスマートフォンにかざさなければ開かない自動ドア。現在、都心部にひっそりと点在する非公開ロケーションの演出は、かつて禁酒法時代に生まれた「スピークイージー(隠れ酒場)」の文化を現代のテクノロジーで進化させたものだ。
こうした空間は単にアルコールを提供する場にとどまらない。最新の音響や配信設備を備えた隠れ家クリエイティブスタジオ、あるいはプライベートなアートサロンとしても機能している。完全紹介制を採用することで高いセキュリティと圧倒的なプライベート空間が保たれており、著名人や起業家が日常の過剰な視線から逃れるための「現代のシェルター」としての役割を果たしているのだ。