普通なら休養を選択し、治療に専念する場面だろう。だが、本田は違った。「ケガや病気を言い訳にするのはダサい」。彼の哲学は常にシンプルであり、同時に残酷なほど自分に厳しかった。
パフォーマンスが低下すれば容赦なく批判されるプロの世界で、彼は病状を公に言い訳に使うことを頑なに拒んだ。むしろ、その逆境をエネルギーに変えるかのように、ビジネスの立ち上げやクラブ経営、さらにはカンボジア代表の実質的な監督就任など、活動の幅を狂気的なスピードで広げていった。病を抱えながらも限界を突破し続ける姿は、見る者に強烈なインパクトを与えた。