情報統制の壁を破っているのは、名もなき市民たちのスマートフォンだ。壁を手で掘ると発泡スチロールが出てくる超高層ビルの動画や、豪雨でアスファルトごと剥がれ落ちる新設道路の様子が、YouTubeをはじめとする海外の動画プラットフォームに次々とアップロードされている。検閲当局が国内SNSから瞬時に動画を削除しても、分散型ネットワークや海外サーバー経由で即座にミラーリングされる。
海外の映像クリエイターやジャーナリストが制作する社会派ドキュメンタリーが世界中で何百万回も再生され、Netflixをはじめとするストリーミングサービスでも、急速な都市化の裏に潜む脆弱性をテーマにした特集企画が大きな注目を集めている。真実を覆い隠そうとする国家のファイアウォールと、可視化を求める市民のデジタル技術は、今まさに激しいせめぎ合いの最中にある。