街角の風景も劇的に変わりつつある。かつての中高年向け甘味処のイメージを覆し、コンクリート打ちっぱなしのミニマルな内装にエスプレッソマシンを改造した特注抽出機を据える和カフェ・日本茶スタンドが急増した。注文ごとに抹茶を点て、オーツミルクやトニックウォーターとレイヤード状に合わせるスタイリッシュなビバレッジは、日常のコーヒールーティンに取って代わりつつある。
このムーブメントを加速させたのが、Instagram上で拡散される鮮やかなグリーンのビジュアルだ。さらにNetflixのドキュメンタリーやフード番組を通じて日本の職人技が世界へ配信されたことで、インバウンド旅行者にとっても「本格的な抹茶体験」は東京や京都で外せない最重要アクティビティとなった。グローバルなフード&ビバレッジ産業全体を見渡しても、抹茶はもはやエキゾチックな異国趣味ではなく、プレミアムなスーパーフードとしての確固たる地位を築き上げている。