北陸新幹線延伸から2年、なぜ今「湯の曲輪」が人々を引きつけるのか?明治の湯浴みを完全再現した共同浴場の魔力の疑問点について、最新情報を基に徹底解説します。

初めて訪れる人が最も驚くのは、その入浴スタイルかもしれない。ここには石鹸もシャンプーもない。体を洗うためのシャワーすら設置されていないのだ。あるのは、ただこんこんと注がれる温泉が満ちた浴槽だけ。お湯に浸かり、ただじっと体を温める。このシンプル極まりない行為こそが、かつての日本人が行っていた「湯浴み」の本来の姿だ。現代の至れり尽くせりなスーパー銭湯に慣れた身には新鮮であり、同時に、余計なものを削ぎ落とすことの心地よさを教えてくれる。