天気予報アプリが示す「札幌市中央区・降雪確率40パーセント」という数字よりも、神門前の石畳に積もった雪の厚みのほうが雄弁な朝がある。
「テレビの天気予報は大雑把すぎますからね」と笑うのは、中央区に住む40代の会社員だ。「神宮のライブカメラを開いて、鳥居脇の積雪ポールと参拝者の足元を見る。長靴を履いていくべきか、それとも防滑ブーツで足りるか。ここを見れば一発で判断がつきます」。
2026年の現在、札幌市内の降雪パターンは局所化の度合いを増している。手稲山側が快晴でも円山周辺だけが猛烈な局所吹雪に見舞われることなど日常茶飯事だ。木々の梢がどれほど激しく揺れているか。除雪車が境内通路を削った跡の深さはどれくらいか。固定レンズが淡々と映し出す無加工の風景には、気象レーダーでは拾いきれない切実な生活情報が凝縮されている。