出口の見えない停滞期を打ち破ったのは、2012年の『non-no』専属モデルへの移籍と、当時の編集長からの一言でした。
「長い髪のままだと、大勢いる綺麗なモデルの一人で終わってしまう。ショートに切ってみない?」
ロングヘアにこだわりを持っていた波瑠でしたが、現状を打破するために断髪を決意。トレードマークとなるミニマムなショートヘアに変えた瞬間、彼女が元々持っていた彫りの深い目元、美しい首筋のライン、涼やかな瞳の強さが一気に前面に押し出されました。このビジュアルの再定義は劇的な効果をもたらし、同年には笑福亭鶴瓶がMCを務める『A-Studio』の4代目アシスタントに抜擢されます。
そして2015年、運命の歯車が大きく回ります。過去に『てっぱん』『純と愛』『あまちゃん』と3度にわたって落選していたNHK連続テレビ小説のオーディションに4度目の挑戦。応募者2,590人の中からNHK朝ドラ『あさが来た』のヒロイン・白岡あさ役を勝ち取ったのです。
幕末から明治を駆け抜ける実業家ヒロインを生命力豊かに演じきり、ドラマは期間平均視聴率23.5%(関東地区・ビデオリサーチ調べ)という今世紀屈指の大ヒットを記録。この瞬間、波瑠は「元ティーンモデル」から「日本を代表する実力派女優」へと完全に脱皮しました。