「バールのようなもの」元ネタと真相|なぜ断定せず曖昧に表現するのかに関する専門家の意見を詳しく解説いたします。

「バールのようなもの」という表現の元ネタは、特定の小説や映画のセリフではなく、警察庁および全国の警察組織が用いる捜査発表の手法にあります。日本の警察組織において、事件発生直後の広報資料にこの表現が使われ始めたのは昭和後期の事件報道にまで遡ります。

事件現場の鑑識活動において、ドアや窓枠に金属でテコをかけた傷が残されていた場合、捜査員はその形状から犯行器具を推定します。しかし、実物が現場に遺留されていない限り、それが「L字型のバール」だったのか、「タイヤレバー」や「大型マイナスドライバー」「特殊開錠用具」だったのかは確定できません。そのため、警察発表の段階で「バール様の器具」と書類に記録され、それが報道陣向けに「バールのようなもの」と発表された経緯が直接のルーツです。

1990年代後半から2000年代初頭にかけて、インターネット掲示板「2ちゃんねる(現・5ちゃんねる)」の普及とともに、このニュース特有の言い回しが「なぜバールと言い切らないのか」と注目を集め、ネットカルチャーにおける定番のスラングとして認知されていきました。