「ばんしろう」という名前は、漢字で「蕃石榴」と書きます。「蕃」は外国を意味し、「石榴」はザクロを指します。つまり「外国から来たザクロに似た果物」という意味です。実際、果肉の質感がザクロを思わせることから、この名がついたと考えられています。
原産地は中央アメリカから南アメリカの熱帯地域。大航海時代を経て世界中の熱帯・亜熱帯地域に広まりました。日本への伝来時期は諸説ありますが、江戸時代後期には既に沖縄で栽培されていた記録が残っています。明治時代以降、本格的に南西諸島全域へ普及しました。
沖縄では「バンジロウ」「バンシルー」、奄美では「バンシロウ」と、地域ごとに微妙に異なる呼び名があります。この多様性こそが、地元に深く根付いた証拠です。かつては自給用の庭木として植えられることが多く、商業栽培は限定的でした。しかし近年、健康志向の高まりとともに、その栄養価が再評価されています。