これほど長大な名前が生まれた背景には、18世紀後半の激動の歴史が存在します。ラーマ1世命名由来を紐解くと、1782年のチャクリー王朝開祖に辿り着きます。
前王朝のトンブリーからチャオプラヤー川を挟んだ対岸に遷都したラーマ1世は、ビルマ(現ミャンマー)軍の侵攻によって灰燼に帰した古都アユタヤの栄光を新天地で再現しようと試みました。堅牢な要塞都市の完成を願うと同時に、バラモン教(ヒンドゥー教)の神々と仏教の世界観を融合させた「地上の天界」を地上に具現化するため、極限まで美辞麗句を重ねた都市名を下賜したのです。その後、ラーマ4世(モンクット王)によって一部の語句が修正され、現在の確定形となりました。
この名称は、世界一長い都市名ギネス記録として公認されています。文字数はタイ文字でスペースなしの168文字、ラテン文字表記では169文字に達し、ギネスブックの「世界一長い地名(都市部門)」において不動のトップに君臨し続けています。