浜崎あゆみの紅白といえば、歌声のみならず「度肝を抜く規格外の衣装」が毎年最大のトピックでした。ファッションリーダーとして社会現象を牽引していた彼女にとって、紅白の舞台は世界基準のオートクチュールとエンターテインメントを融合させる実験場でもあったのです。
なかでも語り草となっているのが、2010年(第61回)に披露した「天空にそびえ立つ純白のメガドレス」です。高さ数メートルにも及ぶ巨大なスカートがステージ全体に広がり、NHKホールの空間を支配する圧巻のスケール感は、小林幸子や美川憲一らが築いた紅白の衣装対決の系譜を、現代的でハイモードなアートへと昇華させました。
さらに、一瞬でシルエットを変える早着替えや、数千万円単位のコストを投じた特注ドレスの数々は、ビジュアルと音楽が完璧に調和した唯一無二のエンタメ空間を創出。視聴者に「今年のあゆは何を着るのか」という強烈なワクワク感を提供し続けました。