抜け毛が少ない犬種を飼育する現場において、最もトラブルになりやすいのが「毛玉の放置による皮膚トラブル」です。
トイプードルやビションフリーゼの被毛は、抜けた毛が床に落ちず、周囲の生きている毛に絡みついて体表にとどまります。これをブラッシングせずに放置すると、わずか数週間でフェルト状の頑固な毛玉へと変化します。毛玉が皮膚を引っ張り続けることで血行不良や激しい痒みが生じ、内部が蒸れて湿疹や真菌性皮膚炎を併発する事態に発展します。
重度の毛玉になった場合、トリミングサロンでは皮膚を傷つけないためにバリカンで丸刈りにせざるを得ず、毛玉解きに伴う犬への激しい苦痛や追加料金(1回あたり数千円〜1万円程度)が発生します。「抜け毛が落ちない犬ほど、毎日のブラッシングが必要である」という事実は、飼い主が最初に心得るべき鉄則です。