この広大な複合拠点を生み出したのは、八海醸造株式会社だ。長年、清酒・酒造業界を牽引してきた同社を率いる南雲二郎氏は、単に酒を造って売るだけの枠組みにとどまらず、魚沼という土地が持つ豊かな暮らしの知恵を次世代へ伝えようと舵を切った。
敷地内には酒蔵、雪室、カフェ、菓子処、そば屋、ショップなどが木立の合間に点在している。どこを切り取っても絵画のように美しく整えられた景観は、訪れる人の歩幅を自然と緩めさせる。世界的なトレンドでもあるガストロノミーツーリズムの視点から見ても、土地固有の食と景観がこれほど高次元で融合した場所は国内でも極めて珍しい。