八丁味噌と赤味噌の違いとは?原料や製法からGi問題の真相まで徹底比較

八丁味噌と赤味噌の違いとは?原料や製法からGi問題の真相まで徹底比較

八丁味噌と赤味噌の違いとは?原料や製法からGi問題の真相まで徹底比較の背景について、専門知識を詳しくお届けします。

八丁味噌を語る上で避けて通れないのが、農林水産省の地理的表示(GI)保護制度を巡って勃発した「八丁味噌GI登録問題」の経緯です。もともと八丁味噌は、徳川家康の生誕地である岡崎城から西へ八丁(約870メートル)離れた八丁村(現在の愛知県岡崎市八帖町)で、江戸時代初期から「カクキュー(合資会社八丁味噌)」と「まるや八丁味噌」の2軒の老舗が木桶製法を守り抜いてきました。

ところが2017年、愛知県内の大規模メーカーを中心とする「愛知県味噌溜醤油工業協同組合」が申請したGI基準(木桶以外のタンク醸造や最短1年の熟成を認める緩やかな基準)が国に登録される事態が発生しました。伝統的な2年以上の木桶熟成にこだわる老舗2軒の仕様はGI基準から外れる形となり、発祥の地で数百年看板を守ってきた本家が「八丁味噌」のGIマークを使えないという前代未聞のねじれ現象が生じたのです。

老舗側は登録の取り消しを求めて行政不服審査や訴訟を起こすなど法廷闘争へ発展し、伝統製法の継承と近代的な地域ブランド保護のあり方をめぐって知財・食文化の専門家を巻き込んだ激しい議論が交わされました。消費者が本物の伝統製法を選ぶためには、ブランド名だけでなく製造元や製法への正しい理解が不可欠となっています。

小林 直樹
Author

小林 直樹

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。