ユーラシアの大地を巡った遊牧民の食事は、肉類と発酵乳製品、そして現地で採取される根菜類を中心に構成されていた。こうした多様な食生活に対応するために育まれた彼らの消化器官は、強靭でありながら繊細なバランス感覚を備えている。
近年の研究で注目されているのが、血液型と腸内細菌叢(マイクロバイオーム)との密接な相互作用だ。消化管粘膜に存在する血液型抗原は、特定の有用菌を育てる「餌」として機能する。多様な環境を旅した先祖の遺伝子を受け継ぐ体質は、多様な菌群を包摂する柔軟性を持つ一方で、ストレスや過度な加工食品の摂取によって腸内環境のバランスを崩しやすい側面も持ち合わせている。