水野の悲惨な死が観客に強い印象を与える理由の一つに、彼自身が作中で見せていた容赦のない拷問とバイオレンスの数々が挙げられます。
物語の前半、水野は大友の命令を忠実に実行する冷酷な執行人として描かれます。特に有名なのが歯科医院での拷問シーンです。村瀬組のシマを荒らした際、歯科治療中だった村瀬の口内に歯科用ドリルを無理やり突っ込み、口内をズタズタに破壊する狂気を披露しました。
さらに、大友組の事務所で敵対組織の組員を脅す際に見せたセリフも語り草となっています。
「おい、野球やろうか」
笑顔すら浮かべながらバッティングセンターに組員を連れ出し、ピッチングマシンの球が当たる打席に縛り付けて放置するという凄惨なリンチを行いました。また、カジノ利権を巡る大使館員への恐喝など、目的のためには手段を選ばない冷徹さを徹底していました。
自分が他者に与えてきた残虐な苦痛が、物語の結末で「車とロープによる処刑」という形で自らに跳ね返ってくる構図は、まさに悪人たちが辿る因果応報のドラマと言えます。