建築基準法や大気汚染防止法、石綿障害予防規則において、アスベスト建材はその「発塵性(粉塵の飛散しやすさ)」に応じてレベル1からレベル3までの3階層に厳密に区分されています。レベルが若いほど危険度は跳ね上がり、作業時の隔離措置や防護具の基準が極めて厳しく規定されています。
戸建て住宅で圧倒的に遭遇頻度が高いのがレベル3建材です。特にアスベストを含むスレート屋根の写真で確認される典型的な特徴は、表面の塗装膜が完全に失われ、下地のセメントが露出して層状に剥離している状態(ミルフィーユ状の剥離)です。1970〜1990年代に普及した「カラーベスト」や「コロニアル」と呼ばれる住宅屋根用化粧スレートには、強度確保のために約10〜15%の石綿が練り込まれていました。屋根の縁(小口)がギザギザに欠損し、白い筋状の繊維が目視できるような状態は、劣化が危険水域に達している兆候です。
また、内装材では「ジプトーン」に代表される化粧吸音石膏ボードや、洗面所・トイレの床に使われるPタイル(プラスチック系床タイル)にも石綿が潜んでいます。古いPタイルは近年の塩ビタイルよりも硬質で、剥がそうとすると柔軟に曲がらず、陶器のようにパキパキと割れる特徴があります。これらの石綿含有建材の写真一覧や製品データベースは国土交通省の「石綿(アスベスト)含有建材データベース」に網羅されており、型番や商品名が特定できれば照合が可能です。