口に入れると強烈な酸味を感じる梅干しやレモン、食酢が「代表的なアルカリ性食品」と呼ばれることに違和感を覚える人は少なくありません。この逆転現象の鍵は、有機酸の代謝プロセスにあります。
梅干しの酸味の主成分であるクエン酸やりんご酸などの有機酸は、体内に取り込まれるとエネルギー代謝回路(TCA回路)で完全に分解され、最終的に二酸化炭素(呼気として排出)と水になって体から抜けていきます。酸味の元となった成分そのものは、体内に酸として残りません。
一方で、梅干しにはカリウム、ナトリウム、マグネシウムといったアルカリ性を示すミネラルが豊富に含まれています。酸の成分が消えた後、これらのアルカリ性ミネラルだけが体内に残るため、食品の分類上、梅干しは「極めて優秀な強アルカリ性食品」と評価されるのです。