インバウンド(訪日外国人観光客)の急増に沸き立っていたのもあの頃の特徴だ。観光地はどこも人であふれ、日本全体が好景気の幻想に酔いしれていた。その後、パンデミックによる完全な沈黙を経て、2026年の今、観光客は戻ってきたが、内情は大きく異なる。
深刻なのは、地方の深刻な人手不足とインフラの老朽化だ。都市部がインバウンドマネーで潤う一方で、地方の公共交通機関や宿泊施設は維持すら困難な状況に追い込まれている。あの年に見えていた「地方創生」の課題は、解決されないまま、より深刻な現実となって私たちの前に横たわっている。