足の皮膚がめくれ、赤く腫れ上がる靴擦れ。その背景には、足の皮膚組織と硬質なレザーが引き起こす激しい摩擦が存在します。革靴の靴擦れが起きる原因と決定的な理由は、主に「靴内部で生じる足の微細なズレ」と「履き口の硬直性」の2点に集約されます。
新品のビジネスシューズやドレスシューズは、立体的な美しいフォルムを維持するために、かかと部分(ヒールカウンター)に硬い芯材が組み込まれています。履き始めの段階では革が個々の足型に馴染んでおらず、歩行時にかかとが浮き上がるたびに硬いエッジがアキレス腱付近を繰り返し摩擦します。特にシューレースによる微調整が効かない構造を持つローファーのアキレス腱靴擦れ対策を怠ると、歩くたびに局所的な圧迫が集中し、数分で水ぶくれへと発展してしまいます。
また、「靴がきついから痛くなる」と考えがちですが、実際にはサイズが大きすぎて靴の中で足が前後に遊んでしまい、擦れが増幅されているケースも少なくありません。足長だけでなく足囲(ワイズ)やかかとのホールド感を見極めることが、靴擦れ防止の基本条件となります。