必要書類が完璧であっても、金銭の支払いが完了しなければ契約は成立せず、物件の鍵を受け取ることはできません。一般的な賃貸契約初期費用の内訳は、家賃の4〜6ヶ月分が相場とされています。家賃7万円のアパートを借りる場合、初期費用として約28万〜42万円の現金が動く計算です。
具体的な費用の内訳項目は以下の通りです。
- 敷金(家賃の0〜2ヶ月分):退去時の原状回復費用や未払い賃料の担保金。
- 礼金(家賃の0〜2ヶ月分):貸主への謝礼金(返還されない費用)。
- 前家賃・日割り家賃(家賃の1〜2ヶ月分):入居月の日割り分および翌月分の家賃。
- 仲介手数料(家賃の0.5〜1.1ヶ月分):宅地建物取引業者への報酬(消費税込み)。
- 保証委託料(家賃総額の30%〜100%):保証会社への初回加入料。
- 火災保険料(1.5万〜2.5万円程度):借家人賠償責任保険を含む2年間の保険料。
- 鍵交換費用・その他(1.5万〜3.5万円程度):シリンダー交換代や室内消毒代など。
ここで多くの借主が陥るのが、アパート契約の流れと期間における決済のタイムラグです。入居申し込みから審査完了まで約2〜4日、重要事項説明(重説)と契約締結までに3〜5日、そして契約締結から初期費用の入金期日までは請求書発行からわずか3〜5営業日以内に設定されるケースが通例です。
「契約日の当日に店舗で直接クレジットカードを切ればいい」と考えていると、その店舗が現金振込のみにしか対応していなかった場合、銀行の窓口営業時間や振込限度額の壁に阻まれます。特にネットバンキングの1日あたり振込上限額を初期設定(50万円未満など)のままにしていると、初期費用の送金が当日中に完了せず、管理会社から「入金確認が取れるまで鍵の引き渡しは一切行わない」と通告される事態に陥ります。