「紙の冊子を配って終わり、という時代は完全に終わりました」
そう語るのは、長年教材開発に携わってきた大手教育出版業界の開発担当者だ。文部科学省が推し進める教育改革の波に乗り、2026年の教育現場では冊子とクラウドをシームレスにつなぐハイブリッド型の改訂が標準となった。
表紙や各単元に印刷された二次元コードを端末で読み取ると、解説動画が再生されるだけではない。理科の実験シミュレーションや、AIによる算数のつまずき自動診断機能が連動する。従来の「解いて丸付けをする」受動的な作業から、児童が自ら疑問を検証する探究型学習への脱皮だ。少子化で紙の教材需要が縮小するなか、出版各社は生き残りをかけてコンテンツのデジタルリッチ化にしのぎを削っている。