70年代後半から80年代、サンリオの店頭はまさに百花繚乱の装いを見せていた。素朴な味わいで爆発的な人気を博したザシキブタをはじめ、どこか哀愁漂う表情で子供たちの心を掴んだキャラクターたちが勢揃いしていた。創業者の辻信太郎氏が掲げた「スモールギフト・ビッグスマイル」の理念のもと、日常の小物に宿る可愛らしさが若者の生活を彩っていたのだ。
しかし、90年代以降のメディアミックス化や海外展開の波が押し寄せると、ラインナップの選別が不可欠となった。ハローキティの爆発的ブームを支えた伝説的デザイナー山口裕子氏らの活躍により、主力キャラクターへのリソース集中が進む。その過程で、一部のファンシーキャラクターは新作グッズのリリースが途絶え、静かな休眠期へと入っていくこととなった。