過激なコスチュームとアグレッシブな腰振り。一見すると色モノの極致に見えたあのキャラクターは、綿密な自己プロデュースの賜物だった。当時のお笑いタレント界隈において、誰も踏み込めなかったエッジの効いた世界観を提示し、『爆笑レッドカーペット』などのネタ番組でも圧倒的な瞬発力を見せつけた。劇場に立てば観客が地鳴りのような歓声を上げ、日本中が彼のポーズを真似た。
しかし、その異様なハイテンションの仮面の下にあったのは、住谷正樹という極めて誠実でストイックな一人の青年の素顔だ。カメラが回れば規格外の怪物を演じ切り、収録が終われば誰よりも深く腰を折って挨拶をする。キャラクターの狂気と本人の礼節。その凄まじいギャップこそが、過密スケジュールで心身を削りながらも関係者に愛され続けた最大の理由だった。