暗い話ばかりではない。従来の低単価・不安定なフリーランス主体の制作体制に別れを告げ、改革に乗り出すスタジオが着実に増えている。『チェンソーマン』などで知られるMAPPAは、自社出資による制作体制を推進し、クリエイターへの還元や育成環境の整備に力を注ぐ。制作スタジオ側が主導権を握ることで、従来の薄利多売からの脱却を目指す試みだ。
また、早くから固定給制や自社育成スクールを取り入れてきた京都アニメーションのモデルは、業界内でも高い評価を得てきた。安定した月収と充実した社会保障を提供することで、クリエイターがじっくり作品作りに没頭できる環境を構築している。こうした先進スタジオの存在は、業界全体の労働環境底上げに向けた強い牽引力となっている。