血圧測定時に表示される2つの数字。心臓が収縮して血液を力強く送り出す瞬間の「収縮期血圧(上の血圧)」と、心臓が拡張して血液を溜め込むときの「拡張期血圧(下の血圧)」だ。どちらか一方だけが高くても、それは歴然とした血管の異常シグナルである。
一般社団法人日本循環器学会の報告でも示されている通り、年代によって異常の現れ方には明確なパターンが存在する。
30代から40代の働き盛り世代に多発するのが、収縮期血圧は正常範囲内でありながら拡張期血圧だけが90mmHgを超える「孤立性拡張期高血圧」だ。これは末梢血管の緊張や肥満、過度のストレス、飲酒習慣が主因であり、放置すれば確実に太い血管へとダメージが波及する。
一方、60代以降に顕著となるのは、収縮期血圧が150〜160mmHgに達する一方で拡張期血圧が70mmHg台以下へと低下する「孤立性収縮期高血圧」だ。太い大動脈が硬化してクッション機能を失い、心臓の拍出圧がダイレクトに抹消へ突き刺さっている証拠である。上下の差(脈圧)が60mmHg以上に広がっている場合は、すでに動脈硬化が相当程度進んでいる危険なサインと捉えるべきだ。